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「春を迎えて期待すること」 (3月: 小倉一夫 相談員)

 3月を迎えます。年度替りの時期なので、これから卒業式や送別会が行われ出会いと別れの季節となりますが、引越しや新生活などで忙しくなる人も沢山いるとおもいます。
 3月は弥生とも言いますが、弥生には草木がいよいよ生い茂るという意味があるそうです。
 二十四節気の一つである啓蟄を過ぎると農作業も本格的に活動を開始します。趣味と実益を兼ねて、数年前から、家庭菜園で様々な野菜を育て楽しんでおります。タネから育てることにこだわっておりますが、野菜は種類によって発芽の適温が異なるので、播種時期を誤らないようにすることが肝心です。ダイコン、ニンジン、カブ、コマツナ、ホウレンソウは温度が低い状況で発芽するので3月の播種が可能ですが、畑への直播きとなりますので遅霜被害への対策が必要です。トマト、ナスなどは育苗してから畑へ移植することになりますが、育苗期間が2カ月以上と長いので、これからタネを蒔いて準備しないと季節になってから収穫できないことになります。もう1つのこだわりは、無農薬、低農薬、有機肥料によって育てることです。キャベツには青虫が、トマトにはヨトウ虫などがつくので見つけ次第捕殺したり、ネットで防御して卵を産み付けられないようにしますが、苦労の甲斐もなく、キャベツが全滅になったこともありました。植物は高温・低温、水分不足、栄養不足・栄養過多、病虫害など日々様々な環境「ストレス」を受けており、その結果、キュウリでは、「曲がり」「尻太」「尻細」など変形果が生じたりします。しかし、野菜が受けるストレスをうまく利用するとおいしい野菜を作ることができるといわれております。
 ところで、昨年12月1日からストレスチェック制度がスタートしております。企業の自主的なメンタルヘルス対策がなかなか進まず、精神障害に係る労災保険請求件数、認定件数が過去最高となる中で労働安全衛生法の改正によって創設された制度です。制度に寄せる期待とともに「高ストレス者」に対する医師による面接指導の実施をどう確保するかなど実務上の難しい問題があると言われております。
 これから新年度を迎え、事業場にも新人社員がたくさん入ってきます。
  行政、労使、産業医の協力、連携のもとにスムースにストレスチェック制度が運用され、メンタル不調者の発生を未然に防止するという目的が達成されることを期待します。

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